子猫の横隔膜ヘルニア

2ヶ月年齢の子猫で2−3週間前に拾って飼い始めたということでした。

昨日ぐらいから突然呼吸が荒いということで来院しました。

院内でも開口呼吸をしており明らかに呼吸が苦しそうでした。

レントゲンを撮影すると肺は白くなっており、胸の中に消化管のガスが疑われました。(写真1)

超音波を肺に当ててみると多くの消化管が認められました。(写真2)

年齢から先天性の横隔膜ヘルニアと診断し、その日に手術を行いました。

横隔膜の右部分に穴が空いておりそこに消化管や肝臓の一部が胸の中に入っていました。

臓器の色が悪くなってないか、癒着していないかなどを確認し慎重に腹腔内に戻しました。(写真3)

穴は糸で縫合し、お腹を塗って手術を終わりました。

術後は呼吸も落ち着き元気、食欲もあったので2日後に退院となりました。

退院時のレントゲンではすでに肺は正常に戻っていました。

手術して2ヶ月程度経過していますが、今も元気に過ごしています!

あまり多い疾患ではありませんが、症状がある場合は手術が推奨されます。

なにかお困りの際は当院へぜひご相談ください。