今回は猫ちゃんで会陰尿道造瘻術を行った症例を紹介します。
この手術は尿道の閉塞が原因で排尿できなくなった子で行う手術です。
猫の場合は、尿石症が原因でこの手術を行うことが多いです。
今回の子もストルバイト結石の後に尿道閉塞を解除した状態でもおしっこが出なくなってしまったため
手術を行いました。
今回は包皮粘膜を用いた方法を使いました。
従来の方法との大きな違い(メリット)は
①被毛による汚染が少ない。
②術後管理が簡単である。
③見た目に大きな変化がない(術後の外観が術前と変わらない)。
などです。
今回の子は術後1週間ほど入院しました。
4-5日ほど尿道カテーテルを装着した状態です。
その後カテーテルを抜いてみて通常通りおしっこができれば大丈です。

これは太い尿道カテーテルを入れたところです。


見た目は術前と全く変わってないです。
陰茎は無くなってしまっていますが、排尿の仕方も今までと全く変わりません。
今回は、会陰尿道造瘻術の症例を紹介させていただきました。
基本的には手術まで行く症例はとても少ないと考えています。
ほとんどの子が食事療法により尿道閉塞が起こらなくなり一般的な生活をしています。
何かお困りのことがあれば、ぜひ当院に相談していただければと思います。