胆嚢切除(胆嚢粘液嚢腫)

昨日から元気食欲が悪く、おしっこが黄色いということでワンちゃんが来院しました。

血液検査では肝臓の数値がとても悪く、黄疸が認められました。

お腹の超音波をすると総胆管という管がとても太くなっており総胆管がつまっていると考えられました。

胆嚢という場所は胆嚢粘液嚢腫という病気が超音波で疑われ、胆嚢粘液嚢腫によって総胆管がつまっていると考えられました。

2,3日点滴をして黄疸が改善したあとに胆嚢切除と総胆管の洗浄を行いました。

出血や胆嚢を破らないように丁寧に肝臓と胆嚢を剥がしていきます。肝臓と胆嚢を剥がして胆嚢を切除します。
胆嚢を切除したところです。総胆管も洗浄してきれいにしました。
手術後の超音波です。拡張していた総胆管は正常に戻りました。

術後も大きな合併症はなく、6日程度入院して退院となりました。

現在手術をして2ヶ月ぐらいして経過していますが、内服薬は継続しながら経過観察をしています。

超音波検査で胆嚢粘液嚢腫が疑われても症状が全くない症例もいますが、症状が出た症例については胆嚢切除と総胆管の洗浄は推奨されます。

状況によっては命に関わることも珍しくありませんので、調子が悪いときはすぐに病院へ来ていただければと思います。

調子が良くならない、他の先生の意見も聞いてみたいという飼い主さんがいましたら、来院していただければと思います。